【初心者必見!】はじめての家づくり 省エネ住宅「ZEH」とは? 現役住宅営業がわかりやすく徹底解説!

家づくり

家づくりを意識しだした方たちの中で、必ず話題になる「ZEH」や「長期優良住宅」といった言葉

いったいどういう意味でどんなメリットがあるのでしょうか。今回はZEHについて、現役住宅営業のくま民がわかりやすく解説します!

ZEHとは

ZEHとは、「net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)※1」の略で、消費するエネルギーと作り出すエネルギーがゼロになるような住宅のことです。

※1経済産業省資源エネルギー庁HPより

私たちは、家の中で様々なエネルギーを消費します。電気・エアコン・ガス・水道・充電などなど…使うエネルギーは多岐にわたりますね。原則は、こういった「使うエネルギー」と太陽光パネルや、電気を発電する給湯器などで発電した「創り出すエネルギー」の差が、ゼロになる住宅のことを言います。

ここで注意していただきたいのが、「省エネ」の性能についてもZEHに関しては重要です。例えば、断熱性が上がるとその分エアコンをつけなくてもいいので、ゼロエネルギーに近づけているわけです。ZEHを考える時は、必ず省エネ性能もセットで考えていきましょう。

ZEHのメリット

ZEH住宅にすることで得られるメリットは以下の3つです。

・補助金がもらえる

・資産価値が残りやすい

・家庭内事故防止

上記について詳しく解説します。

補助金がもらえる

ZEH住宅に認定されると、今なら補助金がもらえます。具体的には、今現在ですと、ZEH住宅を建てるだけで、40万円の補助金が手に入ります。現行の「子育てグリーン住宅支援事業」の一つ前、「子育てエコホーム支援事業」では、ZEH住宅を建てるだけで80万円の補助金をもらうことができました。

現在は、ZEH住宅なのか、その上の長期優良住宅なのか、それともGX志向型住宅に適合するのかによって、もらえる補助金の額が変わります。

資産価値が残りやすい

住宅を所有している方は、毎年15~25万円くらいの固定資産税を払っているでしょう。毎年多くの固定資産税を払っているのに、住宅そのものの価値が低下しては、なんだかもったいない気がしますよね。

ZEH住宅などの認定を受けることで、住宅を手放す際も、価値が残りやすくなります。家を資産として考えている方は、ZEHの取得を検討してみるとよいでしょう。

家庭内事故防止

家庭内での、寒暖差によるヒートショックや、室温の変化によって引き起こされる睡眠障害などといった事故は、実は交通事故よりも多く発生しているといった研究もあるようです。WHOによる勧告では、”冬季室温は18度以上になるように、また、小児や高齢者がいる場合さらに高い温度にすべき”と、言われています。住宅の部屋間の温度差を少なくすることで、こうした事故が約1.7倍起きにくくなる※2という研究もあります。

ZEH住宅を建てることで、こうした家庭内での事故が発生することを抑制することができます。

※2国土交通省HPより

住宅業界の省エネ制度

それでは現在、省エネにかかわる補助金にはどんなものがあるのでしょうか。今現在使える補助金について解説します。

子育てグリーン住宅支援事業

補助額対象住宅一戸当たりの補助額古屋の除去を伴う場合の補助額の加算額
GX志向型住宅160万円なし
長期優良住宅80万円20万円
ZEH水準住宅40万円20万円

子育てグリーン住宅支援事業では、住宅のエコ具合に応じて補助金を出してくれます。

GX志向型住宅

GX志向型住宅とは、断熱性能を高め、地球のエコに貢献した住宅のことです。具体的には、「再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量削減率が35%以上」、「再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量削減率が100%以上」、また、「断熱等性能等級が6以上であること」が条件です。なんのこっちゃよくわかりませんね。

再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量削減率とは、太陽光発電などにより作り出すエネルギーを含めず、どれだけ省エネにできたかという指標です。簡単に言えば、太陽光パネルとか考えずに、普通の家より断熱がよく、エコな家になっていればOKです。再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量削減率も考え方は同じですが、こちらは太陽光パネルなども含めた省エネ度を見ます。ZEH住宅などのエコ住宅の補助金は、原則、太陽光パネルなどのエネルギーを作り出す設備の設置が前提です。

断熱性能等級とは、Ua値という断熱度を表す数値によって決定されます。Ua値が低いほど断熱性能が高い住宅です。寒い地域ではより高い断熱性能が求められるため、全国一律ではございませんが、この等級に着目することで各メーカーの断熱度合いを確認できます。断熱性能等級6は、熱損失の著しい対策が講じられている度合いと国土交通省のHPで言われています。それほど本格的な断熱が必要ということです。

つまり、GX志向型住宅は太陽光パネルを使った時も使わない時も省エネ性能が高い住宅で、かつ、相当本格的な断熱がなされた住宅。ということです。

長期優良住宅・ZEH住宅

長期優良住宅は、GX志向型住宅に比べるとずいぶん簡潔です。断熱等級が5以上、一次エネルギー消費量等級が6以上であればクリアです。ZEH住宅に関しても、断熱等級が5以上、再生可能エネルギーを除く一時消費エネルギー量削減率が20%以上であれば、クリアです。わかりやすく言うと、長期優良住宅は、しっかり断熱がなされ、省エネな住宅であればクリア。ZEH住宅は、しっかりと断熱がなされ、発電設備を考えずに省エネな住宅であればクリア。となります。

住宅メーカー選びに活かそう

この世には大きく分けて3種類の住宅メーカーがあります。ローコストメーカー、中堅ビルダー、大手ハウスメーカーの3種類です。家づくりを考え始めた方は、まず自分はどのメーカーと価値観が似ているかを考え、価値観の似たメーカーの話を聞きに行きましょう。メーカーの価値観を示す指標の一つとして、先ほどご紹介した制度のどこに当てはまるメーカーかを調べてみましょう。

一般的にローコストメーカーは、そもそも標準設備でZEH基準すら満たせないことも多いです。ZEHにしようとするとプラスの費用を取られることも往々にしてあります。中堅ビルダーでは、性能特化のメーカーですと、標準的にGX志向型住宅に対応するメーカーもあります。ただ、その分間取りの制約が多かったり、選べる設備が少なかったりと、特化したために発生するデメリットもあるでしょう。大手ハウスメーカーの場合、標準的には長期優良住宅が取得できるというメーカーが多いです。GX志向型住宅を目指す場合でも、少しのオプションで済むことが多いです。しかしながら、その分最初からコストは高く出てくるでしょう。

まとめ

今回はZEH住宅とそのメリットについて解説しました。ZEHという単語はよく耳にするかと思いますが、実は今そのさらに上の指標があり、それに応じて補助金がもらえるというお得なご時世です。住宅検討について足踏みしている方も、お得なこの機会に考え始めてみてはいかがでしょうか。

素敵なお住まいづくりになることを祈っております!

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